コストパフォーマンスの良さが導入の決め手に -保険代理店システム「TNet」に連携する BIG CTIコネクターの導入
仲田保険 株式会社 様
- システム概要
- TNet連携型CTI
- 所在地
- 兵庫県明石市二見町西二見758-1
- 金融・証券・保険業
県道に面した場所に事務所を構える兵庫県の仲田保険株式会社様。
ガラス張りのオフィスは、外からも社内の様子やスタッフが丁寧に接客している姿を見ることができ、契約者様や保険を検討しているお客様が、気軽に立ち寄ることの出来る雰囲気を醸し出しています。
もともとビルの2階にあったオフィスを通行人の目に留まりやすい1階に移し、さらに駐車場を設けたことで、お客様が都合のよい時間に立ち寄ってくださることが多くなった、と、代表取締役の山下様は語ります。
創業以来35年間、地元に根付いた活動をされてきた同社。お客様の75%が損害保険契約、法人よりも個人のほうが多いそうです。
20年前から保険業務をシステム化
保険業務は、資料請求からはじまり、見積作成、契約書の作成、個人情報の管理、請求業務など、様々な事務作業を要します。
業務の合理化とお客様サービスの充実に以前より積極的だった創業者の仲田様は、他社がまだ手作業による業務処理を行う中、20年前よりシステムを導入し、パソコンによる保険業務を始められたといいます。
システムを導入した頃からずっと、お客様とのやりとりのほとんどが電話。せっかくシステム化したのに、電話とお客様情報はまだ分断された状態でした。
システム化を実現された頃、事務スタッフとして電話による業務を行っていた山下様。
「電話番号を利用してパソコンでお客様情報をすばやく把握することは出来ないのか。それが出来たらパソコンの使い道が広がるのにね、と、当時の社長とよく話をしていたものです。」と、その頃を振り返ります。
CTIシステムの導入
数年後、電話機にお客様の電話番号を表示するナンバーディスプレイサービスが開始され、電話とパソコンをつなぐCTIシステムも発売されました。
しかし、当時のCTIシステムはメーカー各社の提供する電話交換機との連携に開発コストや時間を要し、結果、エンドユーザー様への提供価格も高額なものでした。
仲田保険様でも、当時のCTIシステムはコストパフォーマンスがそれほど良いものではないと判断されたようです。
それから20年の間に、東京海上日動火災の提供するオンラインシステム「TNet」など、業務改善のための様々なシステムを導入されましたが、CTIシステムに関しては棚上げのままでした。
そして、2009年。東京海上様より安価に導入できるBIG CTIコネクターをご提案され、「待ってました、とばかりにすぐ導入しました。」と、山下様は語ります。
システム導入のポイントについては、仲田保険様の要望のひとつであったコストパフォーマンスの良さに加え、すでに導入済みだったNTT製の電話交換機に対応しており、即稼動が可能だったことも大きな要因となったようです。
営業と事務作業を分業
35年前に会社を興し、以降15年間、営業から事務手続きまでを仲田様が一人でこなしてきましたが、20年前より、事務所に事務スタッフを常駐するというスタイルを確立されました。
仲田保険様のように、営業と事務を分業するというスタイルは、現在では増えてきたものの20年前はまだ少なかったそうです。現在でもそのスタイルは変わらず、4名の営業スタッフと2名の事務スタッフでお客様を全力でサポートされています。
事務所にかかってくるお客様からのご相談やご質問の電話は、外回り中の営業スタッフに頼らず、全てを事務スタッフで解決するといいます。
その背景には、営業・事務の双方で情報共有が可能な、「TNet」の存在が大きいと言えるでしょう。
BIG CTIコネクター導入効果
BIG CTIコネクターの導入から数ヶ月、実際に毎日電話での業務を行っている事務スタッフの方にメリットを聞いてみました。
「お客様のお名前や情報から、以前どういった案件で話をしていた、ということが電話に出る前に把握できるため、心の準備をできるのが一番助かります。
当社では損害保険のお客様も多いので、車種の確認がすぐに出来るのも便利です。」
他にも、「例えば事故を起こして不安な気持ちで電話をかけてくるお客様に対し、あれこれ聞き出すのではなく、こちらから“この契約の件ですね”と声をかけて差し上げられることで、“あぁ、この会社は自分の契約内容や置かれている状況、どうすべきかということをわかっている”と、お客様に安心感を与えられるのではないでしょうか。」と山下様。
また、東京海上の保険代理店様向けシステム「TNet」では、数多くある保険サービスの加入状況を○、×で一覧表示されるため、契約内容を素早く把握できると高く評価されています。
以前から、営業スタッフと事務スタッフの分業や、様々なシステムの導入といった新たな試みを多く実践されてきた同社は、競合他社からの注目も高く、多くの保険代理店や保険会社が事務所に見学に訪れるそうです。
そんな時には、難しい言葉を使わず、電話がかかってくるとお客様の情報が事前に分かる、というCTIシステムの最大のメリットをわかりやすく説明しているといいます。
数ヶ月前まで、同じ悩みを持っていた仲田保険様だからこそ、きっと説得力のある説明をされているのではと推測できます。
「TNet」やBIG CTIコネクターは、どういったスタイルの保険代理店様で威力を発揮すると思うか聞いてみたところ、お客様から直接事務所に電話をいただくことが多く、事務スタッフを専任で置いている代理店では、導入効果が期待できるのではないかとお考えのようです。
今後の展望
「システム導入に伴い、営業スタッフがお客様との会話の中で知りえた情報と、事務スタッフが電話でやりとりした応対内容を相互で入力しあい情報共有を図っている最中です。
ただし、まだこれまでの手書きの台帳も残存していますので、確かな情報として残すためにシステムで全ての情報を統合する方向へシフトしていきたいと考えています。」
このように、山下様は現在の状況を語ります。
現在も、多くの保険代理店様からのご要望を受け、改良を模索中のBIG CTIコネクターですが、仲田保険様にも同じく今後利用したい機能やご要望を聞いてみました。
「今のところ、“電話に出る心の準備”という目標はクリアできているようですので、すぐにこれをしたい、という要望は思いつきません。
システムというのは、導入したことで満足してしまいがちですが、どう活かすかは当社の使い方にかかっていると思うんです。もちろん、自らで工夫してゆくつもりですが、他社の効率的な使い方や、こういう場合はこうしたほがいい、というイリイさんからの具体的なアドバイスも期待しています。」と山下様。
これまでも、会社にとってプラスになるものをいち早く取り入れてきたという好奇心の強い創業者の仲田様。
そんな創業者が作り上げてきた仲田保険様は、“社員の働きやすい環境づくり”に積極的な印象を受けました。
保険は、契約者のみならず、家族構成や生活状況など、個人情報の中でも機密性の高い情報を取り扱うため、深い信頼関係を築くことが重要となります。
サービスの基本は、相手を思いやること。スタッフがストレスを感じることなく仕事を出来る環境だからこそ、お客様を思いやる余裕が生まれ、お客様との信頼関係を築きやすくしているのではないでしょうか。