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競争の激化する歯科医院で差別化を目的にCTIを導入

滋賀県草津市にある志津歯科様は、大きく親しみやすい看板が目を引く、地域に根付いた歯科医院です。

一日に多くの患者さんを診るということよりも、ひとりひとりに丁寧な治療を施すことに重点を置き、診療の平均時間は30分~1時間と、首都圏の歯科よりも少し長めです。

気さくでやさしい雰囲気の水船院長は好奇心が旺盛なようで、レセプトシステムや電子カルテなどのシステムをはじめ、様々な機器やサービスを積極的に導入し、業務効率化に取り組まれています。

志津歯科様は駅から少し離れた住宅街に開業されたこともあり、患者さんのほとんどが近隣住民の方。家族単位で来院されることが多く、新しい患者さんから予約の電話がはじめてかかってきた際、すでに来院頂いたことのある患者さんのご家族ということも少なくないそうです。

電子カルテでは管理しきれない家族情報や、家族のどなたから電話をいただいてもすぐに該当の患者さんを探し出すことの出来るCTIシステムを販売店に紹介され、さらなる業務効率化と患者さんへのサービス提供のためにBIG顧客管理Pro CTIをご導入頂きました。

CTIシステム導入のきっかけ

CTIシステムの導入は2009年7月。導入のきっかけについて、水船院長は次のように語ります。

「以前より、電話機に発信元の電話番号が表示されるナンバーディスプレイの存在は知っていましたが、家族の詳細まで管理できるということは販売店からの紹介で知りました。

導入のきっかけは、まず電話機の入れ替え時期だったので同時に導入したいと思ったこと、そして患者さんの管理をしっかりしたいと考えたからです。」

歯科でのCTIシステムの使い方

志津歯科様では、以前より電子カルテで患者情報を管理していたため、CTIシステムにはカルテシステムからデータをインポートして、導入時のデータ入力の手間は省略されました。

データは患者個人ではなく家族単位に情報をまとめ、ご家族のどなたから電話が来ても、家族の通院履歴などがすぐに把握できるようにされています。

電話受付時には、患者さん情報、ご家族情報、通院履歴の確認に加え、次回の予約情報の確認ができるように現在取り組み中とのことです。

少し意外だったのが“購入履歴管理”。
ほとんどの歯科医院では、歯科医の推奨する歯ブラシや歯磨き粉などの物販も積極的に行われているそうです。

「歯ブラシは種類やサイズ等それぞれ患者さんによって種類が変わってきます。化粧品の通販のように、以前どのようなものを購入頂いたのかがわかれば便利ですよね。」とご自身も同医院に勤務される水船院長の奥様は語ります。今後は、購入履歴についても管理できたら、とお考えのようです。

また、予約時間の変更やキャンセルなどの連絡は、外出先から携帯電話でかけてくる場合が多いため、通話ログから携帯番号を該当の患者情報に追加し、次回、携帯から電話を頂いた場合でもスムースに受け答えができるよう工夫されているそうです。

CTI導入効果

「登録されている患者さんから電話がかかると、事前に予約情報や通院履歴などが確認できる。

単純な使い方ではありますが、今では、電話が鳴った時に、CTIの受付画面が表示されていないと慌てるくらいです。それだけ便利な存在になりつつあるのではないでしょうか。

また、電話受付だけでなく、今までスタッフ間でノートで共有していたカルテにない情報を、システムで共有できるようになりました。」と水船様。

CTIシステムへの要望

内科や外科と比べて、歯科は開業する確率が高く、結果的に歯科医院は増え続け、現在ではコンビニよりも歯科のほうが多いとも言われています。そのような過当競争の中で生き残るには、他社との差別化が大きなポイントとなります。

電話受付時に素早く患者さんの情報を把握し、スムースに対応できるCTIの導入だけでもかなりの差別化は図れていると考えられますが、更なる他社との差別化を図る上でCTIシステムに期待することを聞いてみました。

院長 水船様

「予約をいただいている患者さんに自動音声で予約確認の電話をかけてくれる、携帯電話からも簡単に次回の予約が出来る、といった機能があればさらに使い道が広がるのではないでしょうか。どのような業種でも使えるCTIですが、業種特有の機能を掘り下げて実装していただきたいと、イリイさんに期待しています。」(水船院長)

独立・開業した仲間は、いずれライバルという存在になる歯科医。多くのライバルの中でよい情報を得るには、“歯科医仲間”という限定された世界だけでなく、外の世界にどれだけアンテナをはっているかが重要となる、と水船院長は語ります。

志津歯科様の受付付近には、多くのパソコンやプリンタ、スキャナといった機器が設置され、新しいサービスやシステムを積極的に試してみるという、水船院長のアンテナから得られた情報が、形として如実に表れています。

今後、当社も単なる“システム業者”で終わることなく、システム会社としてより有益な機能や情報の提供をし、他社との差別化をサポートしていきたいと考えています。