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小豆島オリーブオイルの通販にSimplexを採用

瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、高松市からフェリーで一時間ほどの風光明媚な島です。
小豆島といえば真っ青な空に映えるオリーブ畑というイメージですが、国産オリーブ栽培の歴史は古く、約100年前にさかのぼります。国策で魚のオイル漬けに使うオリーブオイルの国内自給を図るべく、国内3県に試験的に苗木の植栽がされたそうです。台風被害が比較的少なく、温暖な瀬戸内気候に恵まれた小豆島が唯一オリーブ栽培に成功し、産業としての地盤を築きます。そして、のちに育った苗を民間に譲渡し、オリーブ畑が島全体に広まり、小豆島=オリーブ畑というイメージにつながっていきました。

オリーブ園様は大正8年にオリーブ栽培を開始、昭和48年に民間初の観光農園としてスタートしました。お土産品の小売から始まり、自社製品を増やしつつ、時代と共に変化しながらレストランやカフェなどの施設を充実させ、現在では小豆島を訪れるお客様にオリーブ製品を中心とした道の駅のような観光スポットとなっています。

 

オリーブ園様の一番人気の商品は何ですか?

-化粧品も食品もオリーブに由来するものがメインですが、一番の売れ筋は化粧用のオリーブオイルですね。トータル100万本以上の売り上げとなります。(取締役 総務部長 中野様 以下、中野様)

商品の販売にあたり、何かプロモーションはされたのでしょうか?

-特にプロモーションは行っていません。観光で訪れた方が店舗で購入し、自然にクチコミで広がっていきました。

通信販売事業のスタート

通信販売はいつ頃から始められたのでしょう?

-店舗で購入した商品をまた送ってほしい、といったお客様のご要望にお応えする形で、通信販売というチャネルが認知される前の20年以上前から、自然と通信販売がスタートしました。 当初は電話やFAXが圧倒的に多かったですが、しだいにインターネットでの注文の需要が高まってきました。

ネット通販など、通販の仕組みを確立したのもその頃ですか?

-ホームページで商品紹介をして、あとは電話で注文してね、というスタイルでやっていましたが、どのように注文したらいいかわからない、といったお客様からの声があり、ショッピングカートシステムを14~15年前くらいに導入しました。

その頃はちょうど通販が伸びてきている時期でもあり、店舗と通販の売上比率が同じくらいになったんですね。お客様の要望でなし崩し的に始めた通販でしたが、本格的に仕組みづくりをしなければと思った時期でもあります。

ショッピングカートを導入した頃から、通販管理システムを導入されていたのですか?

-当時は、会計会社から紹介された経理システムと同シリーズの卸売り用販売管理ソフトに送り状機能などを追加カスタマイズして使っていました。

当時のシステムに足りなかった機能はありましたか?

-当社のフローに合わせてカスタマイズしていたので、機能的な不足はありませんでした。ただ、こういうデータを検索してほしい、と依頼をすると都度費用がかかっていました。

その頃ちょうどシステム改善の話になり、より通販に特化したシステムへの入れ替えを検討することになりました。

しかし、結局は旧システムをどう活かすかということになり、その時はシステムの入れ替えではなく、根本的な業務改善でしのぐことになったのです。

Simplex導入の経緯

現在はSimplexを導入いただいていますが、旧システムからの入れ替えのきっかけはどのようなことだったのでしょう?

-業務フロー自体は、前にお話しした業務改善により問題は解決していました。その運用を5年以上続けましたが、新OSへの対応がされず脆弱だったり、バージョンアップがされなかったりと、やはりシステム側の問題が顕著になってきました。

カスタマイズのシステムだったので、問題があれば業務フローの改善など自社で解決してきましたが、では他社はどうしているか?ということがわからなかったんですね。

そこで、バージョンアップに莫大の費用をかけるのであれば、一般的な通販業務のノウハウがある会社の通販用パッケージソフトにしたほうがいいんじゃないかと社長に相談しました。

そして、同じ時期にネットワークの再構築やセキュリティ強化なども行うことになり、それを機に社長がいくつかのシステムを比較検討した結果、Simplexを導入することになりました。4~5年前のことです。

Simplexをご採用頂いたポイントを教えてください。

-社長としては、お客様管理の充実やセキュリティ部分を重要視していたと思いますが、現場サイドでは現状との操作性の違いや業務フローがどう変わるかが気になっていたようです。

通販向けの販売管理システムなので、機能的な部分に不足はないと思っていたので、私としても、新OSに長期対応するのか、セキュリティは問題ないのか、といったプラスアルファの部分が重要でした。

Simplexへの入れ替え

Simplexに入れ替えてみて感想はいかがですか?

-当社が使う機能はこれとこれ!とオーダーして作ってもらった単純な操作性から、汎用的なパッケージソフトに入れ替えたので、多くの機能から自分で選んでいくスタイルに少し戸惑い、導入時は苦労しました。1年くらいで慣れましたけどね。

Simplexの導入により効率化した点は?

-現場としては、電話受注業務ですね。
CTIシステムだけを導入するとなるとコスト面で難しかったかもしれませんが、Simplexの場合オプション化されていましたからハードルは低かったと思います。

通販業を取り巻くサービスがどんどん進化する中で、現時点でどこまでが業界のスタンダードなのかわからずにいましたが、説明を聞くより実際に使ってみると“これはいい!”と実感しますね。

業務効率は上がったと思いますか?

-大手ショッピングサイトにも出店していますが、最近では当日出荷サービスなど、出荷までのスピードが変わってきています。

以前は、出荷処理は1日1回で他の業務ができていたのが、現在は朝、昼、夕方と出荷の締切が3回になりました。同じ工程を3回やらないといけないため作業量は増えましたが、今のところ追いついています。

導入から3年ほど経過しましたが、現在の課題は何ですか?

取締役 総務部長 中野氏

-Simplexはパッケージソフトなので、独自で組み上げた旧システムでの問題に“気づき”を与えてくれたと考えています。現在は、問題提起が出来た段階ですので、たくさんある機能をどう使いこなすかが課題です。

どうしたらもっと効率的になるのか、アドバイスをしもらいつつ、パズルを組み合わせるように業務を組み立てておかしなところは修正しながら見直している最中です。

旧システムを理解して、仕組みを作り上げるのに半年はかかりましたからね。以前自分が作ったルールを自分で直すのはなかなか難しいものです。

基本的な業務は十分機能していると思いますが、あとはプラスアルファの部分ですね。今後も時代にあった販売方法を提供していきたいと考えています。

なるほど。いつでもサポートにご相談ください。大阪からのサポートですが、距離的に不安はありませんでしたか?

-それはあまり気にならないですね。近くに居てもすぐに対応できないこともありますし。
分からないことは電話でサポートしてくれたり、リモートで対応してくれたり、とても助かっています。

健全な経営を目指して

店舗の改装や時代に合ったサービスの提供などの営業努力により、売り上げを伸ばし続けている同社。

「システム投資に保守的な方もいますが、社長は新しいものに敏感で、最近よく見かけるPOSレジの自動釣銭機など、新しい仕組みをいち早く導入したりするんです。

投資をすると費用対効果を問われたりもしますが、結果的にはつり銭や在庫数が合わないといったことがなくなったので、会社の利益というよりも安全性、健全性を重視しているのかなと思っています。

変化することでデメリットがないとは言い切れませんが、良いことのほうが多いような気がします。」

リーダーシップのある社長と、会社を支える中野様をはじめとしたスタッフの皆さん。今後も変化を恐れぬ姿勢で成長を続けていかれることと思います。